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  • 管理人chaya

はじめに

皆様が現在生きていらっしゃる命は、死ななければならない命です。人間は、死ななければならないことが分かっていながら、死ななければならない命を、自分の命だと思い込んでいるのです。

なぜそういう愚かなことをしているのでしょうか。死ぬか、死なないか分からない。ひょっとしたら死ぬかもしれない。また、死なないかもしれないというのでしたら、現在生きている命を自分の命だと思っていれば、まぐれあたりに死なないようになるかもしれません。

ところが、皆様が現在生きていらっしゃる命は、百人が百人、千人が千人共、必ず死ぬに決まっている命です。そのことはよくご存知です。よくご存知ですが、そういう生き方をやめようとしません。なぜやめようとしないのでしょうか。

人間は自分が生きていると考えて、自分の命があると考えています。なぜ自分の命があると考えるのでしようか。自分の命は一体どこにあるのでしょうか。

命は天地宇宙の本質です。万物の本質が命です。人間の本質は、そのまま宇宙の本質に通じているのです。

自分の理屈、自分の立場、自分の記憶、自分の都合、自分の常識を棚上げするような気持ちがあれば、死なない命を見つけることは何でもないのです。ただそれだけのことです。

自分の理屈や自分の言い分を棚上げにしないで、自分が生きていると考える。だから死んでしまうのです。

皆様は自分の命を、自分で裏切っているのです。せっかく死なない命を持っていながら、自分が生きている思っているだけで、皆様は一〇〇%死んでしまうことになるのです。そういう愚かなことを、なぜやめようとしないのでしょうか。自分の考えを持っていて、何の得になるのでしょうか。

皆様の心臓が動いているのは、天然自然の力によるのです。そのことを、皆様は何となく分かっているはずです。何となく分かっていながら、自分が生きているという妄念を捨てようとしない。どうしてそういう愚かなことをしているのでしょうか。

自分の妄念を捨ててしまいさえすれば、残るのは死なない命そのものです。自分が生きているというばかばかしい考えを捨ててしまえば、皆様の命は天然自然の命であることが分かるのです。これを神の言と言うのです。

天然自然の命は、神の言の働きです。時間、空間の本質は神の言です。皆様は時間、空間の本質の真中で生きています。

時間、空間の本質は死なない命の現物です。そういう死なない命の現物を経験していながら、自分が生きているというばかばかしい妄念が捨てられないために、皆様は死ななければならないのです。

自分の命を自分で裏切っているのです。自分の根性によって自分の命を裏切っているのです。全世界の人間が、全部そうしているのです。ばかなことをしているのです。ばかな人間は全部死んでしまうのです。

やがて文明というばかばかしい世界は崩壊するでしょう。人間文明そのものがだめになるのです。潰れなければならないようにできているからです。そんなものがあっても何にもならないのです。日本という国があったところで、何にもならないのです。命ということから考えれば、むしろある方が悪いのです。

学校教育という名前によって人間の魂を殺すのです。皆様の魂は、学校教育によって殺されてしまったのです。

学校教育を受けた人は、自分の魂が分からなくなっているのです。義務教育といって教育を受けなければならないことになっているのです。これが文明です。

こういうことをおかしいと思いませんか。般若心経はそれをはっきり指摘しているのです。人間の五蘊が文明になっているのです。文明という人間の業は、まったく空だと言っているのです。

人間の五蘊(常識、知識)を離れて、文明を離れて、生きているそのことをじっと見ていけば、死ない命が分かるのです。

リンゴの味が分かるということは、死なない命の保障になっているのです。リンゴの味が分かるということが、死なない命を持っている証拠なのです。

ところが、自分が生きていると思っているので、せっかく死なない命を持っていながら、その命が分からないのです。常識の方の命を見ているからです。

人間の常識の命というのは、死ぬに決まっている命です。死ぬに決まっている命を信じているから、死んでしまうのです。そういうばかなことになるのです。

命の見方を変えればいいのです。自分が生きていると思うこと、日本人であるという見方が間違っているのです。命に対する見方を変えさえすればいいのです。

水を飲んで水の味が分かるということ、お茶を飲んでお茶の味が分かるということは、死なない命を経験している事です。これが分かれば死ななくなるのです。当たり前のことなのです。

現在、皆様は死なない命を持っていらっしゃるのです。これに気づいていただきたいのです。今までの妄念を捨てて、生かされている命をまっすぐに見る素直な気持ちを、持っていただきたいのです。

今の日本人の命に対する考え方は、根本から間違っています。これをやめて、自分本来の命について素直な気持ちを持っていただきたい。これは当たり前のことなのです。

人間は時間、空間を経験して生きていますが、時間、空間の本質が神の言です。皆様は神の言を経験しているのです。神の言を経験していながら、それが分からない。命をまともに見ていないからです。だから、時間、空間の本質が分からないのです。

自分の常識で時間、空間を見ている。だから死んでしまうのです。命の見方を変えればいいのです。


(内容は梶原和義先生の著書からの引用)

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